増資と株主価値についての基本

 
 株式投資をこつこつやっているchessです。先日も、優待株を中心とした株式投資家の集まりに顔を出してきました。
 
 さて、シャープの減資について賑わっていますね。その中では、将来的に増資により株式の希薄化するのではないかという話が出てきますが、考え方をまとめておきたいと思います。
 
  さて、簡単に考えると、会社というのは株主がお財布を共有しているようなものです。
 
 例えば、1株(1権利)あたり100円として、10人で会社を作ると。全体で1000円と、なります。

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 ここで、この会社に見込みがあり、1株あたり200円で良いから仲間に入りたいという人がいたので、仲間にします。

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 会社を持つ権利としては1株で同じなので、それぞれ同等の権利があることになり、増資したことによって、前からいた人(既存株主)は得したことになります。
 というわけで、希薄化が必ず株主の損になるわけでは無いのです。実際は何株をいくらで増資するかによって株主が判断してゆくのが大事になります。もちろん、会社の意志決定をする上での権利は弱くなります。
 
 シャープが将来的に増資した場合には、1株あたりの価値は低く見積もられ、既存株主にとっては損になる可能性が高いと思います。
 
(今回のシャープの減資がこれの逆というわけではありません。)